お茶の歴史
中国茶には長い長〜い歴史があります。
中国最古の薬物学書である『神農本草経』という書物に
「神農嘗百草 日遇七十二毒 得茶而解之」
(神農は百種の植物を食し、ある日七十二の毒に侵されたが、茶によって解毒した)
という記述があり、これがお茶の起源とされているそうです。
神農というのは、古代中国の帝王の一人とされる人物(神)。
その神農がいた時代は紀元前二千数百年頃ということなので、
中国茶にはまさに中国四千年の歴史があるんです。
中国茶の分類
中国茶は製茶方法の違いによって大きく六つの“色”に分類されます。
主な違いは発酵させる度合いですが、それによって味も香りもそれぞれ特色のあるものになっています。
緑茶…中国で一番多く生産され、また一番よく飲まれているお茶でもあります。
全く発酵させない不発酵茶です。
黄茶…悶黄という特殊な工程で少しだけ発酵させる軽微発酵茶です。
茶葉も茶水の色も黄色です。
白茶…約10%だけ発酵させる弱発酵茶です。
茶葉が白毫と呼ばれる白い産毛に覆われているのが特徴。
青茶…ウーロン茶のことです。
発酵度は約20〜80%と、茶葉の種類によって幅があります。
黒茶…緑茶を作った後、長期間かけて熟成発酵させるので後発酵茶と呼ばれます。
プーアル茶が有名。
紅茶…茶葉を100%発酵させた全発酵茶です。
福建省武夷山茶区が紅茶発祥の地です。
中国茶と健康
お茶はその昔、薬として人々の病気の治療に使われたり、健康を維持させるものとして重宝されていたようです。
現在でも中国茶は健康促進や美容効果などから高い関心を集め、世界中で愛飲されています。
中医学においては、中国茶はその発酵の度合いにより、身体を冷やす「涼性」のものと、身体を温める「温性」のものに分けられます。
発酵度の低い緑茶・白茶・黄茶は涼性、発酵度の高い紅茶・黒茶は温性、青茶(ウーロン茶)は茶葉が緑色をしたものは涼性、黒っぽい茶葉のものは温性とされます。
夏の暑い日などは涼性のお茶を飲めば、熱いお茶であっても体のほてりを取り除いてくれます。
逆に寒い冬場やほっと温まりたい時などは温性のお茶がオススメです。
また、お茶にはカフェイン、ポリフェノール、カテキン、ビタミン、タンパク質など、健康に有効な物質がたくさん含まれています。(お茶によって含まれている物質に違いがあります)
疲労時や頭痛・二日酔い、便秘や消化不良など体調を崩した時には回復の手助けになるとされます。
また、にきびや肌荒れを治し肌を美しく保つ効果、老化防止、脂肪分解によるダイエット効果も期待できます。